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血友病Bに対する遺伝子治療用製品の研究開発に着手
(2019年8月6日、学校法人自治医科大学と共同発表)

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 output-ism(本社:大阪市、代表取締役社長:三津家 正之)と学校法人自治医科大学(所在地:栃木県下野市、学長:永井 良三)は、国内で血友病Bに対する遺伝子治療用医薬品(遺伝子治療用製品)の研究開発に着手します。
 本件は、田辺三菱製薬を代表機関として国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の平成30年度「医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)」に応募していた研究開発課題「血友病Bに対する遺伝子治療用製品の研究開発」が2018年10月に採択されたことを受けたものであり、田辺三菱製薬は、2019年8月、AMEDと委託研究開発契約を締結しました。

 血友病※1は、血液凝固因子の遺伝子異常による先天性疾患です。出血した際に血を固めるための血液凝固因子が生まれつき不足または欠乏しているため、けがや打撲などで出血すると、止血までに時間がかかり、重篤な出血に至る場合もあります。血友病には、血液凝固因子のうちの第VIII因子が低下・欠乏している「血友病A」と、第IX因子が低下・欠乏している「血友病B」があります。

 このたび研究開発に着手する遺伝子治療は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター※2という遺伝子の運び屋を用い、これを血友病Bの患者さんに投与し、血液凝固第IX因子を産生する遺伝子を患者さんの細胞に取り込ませることで体内に正常な凝固因子を発現させるというものです。この治療方法が確立すると、患者さんにとっては1回の遺伝子治療用製品の投与によって、定期的な第IX因子の補充療法からの離脱が期待できます。

 今後、AMEDの支援のもと、田辺三菱製薬と自治医科大学は共同で血友病Bに対する遺伝子治療用製品の創製に向けた研究開発を進めていきます。さらに、今回の研究開発で得られた遺伝子治療技術を活用し、将来的には遺伝子異常が原因となる他の疾患への拡大展開をめざします。



※1:血友病
 血友病とは、出血した際に血を固めるための「血液凝固因子」が生まれつき不足または欠乏している病気です。そのため、けがや打撲などでいちど出血をすると、血が止まるまでに時間がかかります。
 血友病は、血液凝固因子のうちの第VIII因子が低下・欠乏している「血友病A」と、第IX因子が低下・欠乏している「血友病B」に分けられます。
 2018年5月31日時点で報告された国内の血友病患者数は8,751人です。そのうち、血友病Aの患者数は5,301人、血友病Bの患者数は1,156人と報告されています。(血液凝固異常症全国調査 平成30年度報告書より)
 血友病の治療の基本となるのが、凝固因子を定期的に注射薬で補う「補充療法」です。治療薬は、血友病Aでは第VIII因子製剤、血友病B では第IX因子製剤による補充療法が基本となります。


※2:アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター
 アデノ随伴ウイルス(Adeno associated virus:AAV)は、自然界に存在しており人への病原性を持たないウイルスです。AAVベクターとは、このウイルスを改変して作成したベクター(運び屋)であり、このベクターを用いて遺伝子を細胞に導入する手法が、遺伝子治療の有用な技術として注目されています。


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